ナップスターを見ていると,幻想の中で「13」という数字が浮かび上がってくる。「境界線を創造性をもって超えてゆく,ブレイク・スルー」,「13は,揺らいで,建て直すという生命生成原理」,「13はアルファであり,オメガ。終わりを統括することで,次なる始まりへと導く」。(参考:『13の暗号』高橋徹)
ナップスター問題は社会全体を巻き込んでいる。ナップスター擁護派には,図書館司書と歴史家を代表する団体,全米市民自由連合,医者,プロバイダー,家電メーカーの団体。ナップスター反対派は,写真家,NBA(プロバスケット),MLB(プロ野球),ホワイトハウス,米国著作権管理局など。
ナップスターに関するニュースは続く。9月7日に行われたMTVのビデオ・ミュージック・アワードでは,ナップスターのショーン・ファニングがプレゼンターとして登場。なんとメタリカのTシャツを着て,会場でふて寝気味のメタリカとご対面となった。相変わらずやることは気が利いてていいな。また,スマッシング・パンプキンズが引退前のラストアルバムを所属のヴァージン・レコードを通さずにLPでリリース。ファンサイトなどがそれをMP3にしてワイヤードに解き放した(CNET Japanの記事)。ヴァージンは顔を潰されたカタチになってあたふたしている。MP3の使い方としては目を見張るものがある。
日々刻々と弾劾の軋轢にさらされているナップスター。ナップスターの13日の金曜日へのカウントダウンは始まっている。13日の金曜日の由来は,テンプル騎士団へのローマ教会からの弾圧に由来するという話もある。ユリウス暦1307年10月13日にテンプル騎士団は団員全員が投獄,全財産の没収,強制的な解体に憂き目に遭った。同様の弾圧が続いているナップスターだが,ナップスターが死なない,ということは皆が知っている(ZDNet Newsの記事)。またはゾンビのように生き続ける。さらに,平気で生き残っているやつよりも殺しても死なないやつの方がたちが悪い。もう13日の金曜日を怖れるものはいない。
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